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製剤・民間薬
民間薬
トウモロコシ
トウモロコシ(イネ科)
生薬名"南蛮毛(なんばんもう)"
■ 解説

トウモロコシは、食品上とても重要な作物で、世界中で食用や飼料として栽培されています。元来、熱帯アメリカのインディアンの食料であったものが、コロンブスのアメリカ大陸発見により世界中に広まったとされます。日本には1570年に渡来したとされ、江戸時代の頃は珍品であったのが徐々に日本中に広まっていったようです。

■ 形態と生態

茎は単一で直立して竹のようですが、中身は充実していて1~3m程に伸びます。形は大きい円柱形で節があり、茎の根元の節からも根を出して地上の本体を支えています。夏秋の頃、茎頂に大きな穂を抜いて雄花をつけます。雌花は茎上方の葉の付け根に太い円柱状の穂になってつきます。食用とするのはトウモロコシの実の方で、薬用とするのはめしべの長いひげ状の花柱を使用します。

■ 採取と調整

トウモロコシの収穫期に雌花の長いひげ状の花柱をむしりとり、日干しにして保存します。

■ 薬用途と用い方

薬用に使用する毛は南蛮毛(なんばんもう)といい、始めに使用したのはトウモロコシをアメリカ大陸から 持ち帰ったヨーロッパ人で、利尿剤として利用するようになりました。
日本には1579年にポルトガルの宣教師が長崎にスイカやカボ チャの種と一緒に持ち込み、使用されるようになりました。
用途としては利尿、腎機能改善、むくみ、黄疸、肝炎、胆嚢炎、胆石、糖尿 病などです。毒性の少ない安全な利尿剤ですので妊婦さんのむくみに用いても良いようです。また、軽い下剤としての働きもあるので、 便秘にお茶代わりとして飲んでも良いでしょう。
1日量は5~10gに水500mlを加えて約半量になるまで煎じて1日3回に分けて 服用します。身近にある材料で体調を整えることができれば、それに越したことはありません。むくみに対して症状がさほどひどくない 時にお試し頂き、それでも治らない場合には体質に合ったお薬を専門家に見立ててもらうと良いでしょう。