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南天
南天について
■ 解説

のど飴で有名なこの生薬は、中国が原産、日本には古くから伝来し、栽培されています。"難転"にかけて鬼門に植えて(トイレの前など)難を転じ、めでたい木として祝時に利用されます。




■ 種類

秋から冬にかけて赤い果実を多数つけます。中には果実の色がやや黄色味を帯びた白色のものもあり、シロナンテンとして区別されています。

■ 採取と調整

十月から翌年の三月ごろまでが採集時期です。天日でよく乾燥させたものを南天実といいますが、果実は多肉質なのでなかなか乾燥しません。十分に乾燥させることが大切です。

■ 薬用途

百日咳や喘息などの咳止めに効果をあらわします。用い方は一日量五~十gを約〇・五Lの水を加えて熱し半量になるまで煎じつめます。煎液は布でこして一日三回に分けて食前に服用します。
南天実は視力回復にもよく効くとされ咳止めの場合と同様に用います。
これからが冬本番のこの季節、最近では咳が長引く傾向の患者さんが多いようです。体質に合ったお薬の服用も大切ですが、古くから伝わる南天を、咳の早めのお茶がわりに服用されてみるのも良い手かもしれません。