スギナ(トクサ科)
生薬名"問荊(もんけい)"
生薬名"問荊(もんけい)"
■ 解説
「ツクシ誰の子、スギナの子」と童謡に歌われていますが、スギナもツクシも同じ根茎から出る多年草です。ツクシはスギナの子供みたいなものです。山野や路傍、土手などの到る所に群生し。特に湿り気のある場所を好みます。しかし、スギナは薬草として利用される一方、手がつけられない頑固な雑草でもある為、嫌われる場合があります。
■ 採取と調整
雑草でもある為、除草剤などで汚染されていない場所を選び、スギナが最も元気に伸びている時期である5~7月に全草を採取し、水洗いしてから天日で乾燥させます。これを生薬の問荊(もんけい)といいます。
■ 薬用途
腎炎、利尿などには、問荊(もんけい)一日量10gに水0・5リットルを加えて約半量になるまで煎じて3回に分けて服用します。うるしかぶれには生の全草をすりつぶして、その生汁をかぶれた患部に塗布します。あせもや化粧品かぶれの皮膚炎には問荊(もんけい)10gに水0・6リットルを加えて強火で約5分間煮出して、人肌程度に冷ましてから塗布します。生のスギナか問荊(もんけい)を適量煮出してから風呂に入れると入浴剤にもなり、湿疹、かゆみなどの皮膚病によいとされています。春先は季節の変わり目である為、アトピー、湿疹をはじめ色々なアレルギーが悪化しやすい時期です。ほぼ同時期に生えるスギナを使って、それらの症状改善を試みるのも良いでしょう。しかし、それでも改善が見られない場合は、きちんとした漢方薬を服用されたほうが効き目は良いようです。