ホオズキ(ナス科)
生薬名"酸漿(さんしょう)"
生薬名"酸漿(さんしょう)"
■ 解説
観賞のためによく庭に植えられる多年草です。
生命力が強く、庭の一隅に植えておくと、ほったらかしにしていても何年も生き続けてはびこっていきます。
観賞を兼ねて庭のある家には植えておきたい薬草です。
果実は熟すると赤くなり、縁日で売られることもあります。
丸い果実の中には無数の種子が入っていて、付け根に穴をあけてこれを出してから口に含んで音を鳴らします。
■ 採取と調整
7~8月頃の開花中に、地下茎および根を掘り取り水洗いして日干しにします。
これを生薬の"酸漿根(さんしょうこん)"と言います。全草を乾燥させたものは"酸漿(さんしょう)"といいます。
■ 薬用途
咳止め、解熱、利尿薬として発熱、黄疸、水腫に用います。"酸漿(さんしょう)"3~10gを一日量として0・3リットルの水を加えて煎じ、約2分の1量になるまで煮つめてから3回に分けて食間に服用します。
"酸漿根(さんしょうこん)"も同様に用いることができますが、どちらも子宮のぜん動運動を盛んにして堕胎(だたい)作用があるため、妊婦さんは服用することができません。