製剤・民間薬
民間薬
オトギリソウ
オトギリソウ(オトギリソウ科)
■ 解説

オトギリソウは、元々漢字で"弟切草"と書きます。何やら物騒な字を当てられたものですが、これは遠い昔である平安時代からの言い伝えによるものです。それは、鷹狩りで傷ついた鷹をこの薬草で治療していた兄の秘伝を、弟が他人に洩らしてしまい、それに怒った兄が、弟を切り殺してしまったという故事に基づいています。しかも、葉っぱを透かして見ると黒く見える無数の斑点は弟の血しぶきの跡である、という話しに尾びれまで付いています。この薬草の特徴や効能を伝えるのには役立つかも知れませんが、何やら薄気味悪い感じがしてしまいますね。

■ 形態

草丈は30~60cm程度に成長します。茎は円く堅く丈夫で長卵形の葉が対生して茎につきます。夏になると茎や枝先に黄色く小さな花をつけ、秋には乾いた実の中に小さい種子がたくさん入っています。

■ 採集

夏~秋にかけて花が咲いた頃、地上部を刈り取って乾かします。陰干しにしたほうが良いでしょう。

■ 薬用途

①打ち身、切り傷に葉揉み汁や煎じ汁を患部につけます。また、鳥のけがにとても良いようです。
②神経痛、リウマチ、筋骨痛、黄疸、頭痛、むくみには茎葉を一日量10g程度煎じて服用します。濃く煎じて湿布に使用しても良いです。注意点としては、ヨーロッパを中心に使用されているオトギリソウ科のセイヨウオトギリソウが最近、一部の西洋薬との併用により西洋薬の効き目を下げてしまうことが報告されています。特に強心薬、抗血栓薬、気管支拡張薬や免疫抑制薬等のどれかを服用しておられる患者さんは、医師や薬剤師に一度相談してから服用するよう心掛けて下さい。