製剤・民間薬
民間薬
カリン
カリン(バラ科)
生薬名"木瓜(もっか)"
■ 解説

中国原産で、もともとあまり有名でない薬草だったのですが、以前、テレビ小説の題名になったのが世に名を知られるきっかけになったと言われており、カリンの名前の由来はタイ、ミャンマー産の銘木である“花林”と材が似ているから、という説が多いようです。
カリンは、堅くて緻密で光沢があり粘り強いので装飾をほどこす彫刻、杖、額縁などを作る用途に向いています。
庭木として栽培する場合は肥沃で排水のよい場所に植えます。

■ 形態

落葉性の高木で、4~5月頃に淡紅色の花が咲き、9~11月頃に黄色で楕円形の実がなります。
果実は固くて酸味と渋味が多いために生食には向かないので砂糖漬けやジャム、果実酒にしたり、咳止めなどに使用します。
また、できるだけ完熟させてから採取すると強い芳香を放つため、かごに盛って室内に置いておくとしばらくの間香りを楽しむことができます。

■ 採取と調整

10~11月に落葉して樹上に残った黄熟の果実を取り、約10分間湯通ししてから乾燥させて使用します。

■ 薬用途

乾燥させた果実を使用し、咳止めとして5~10gを煎じて服用します。
私も今年の初秋から風邪を引き、咳だけがなかなか治まらずに苦労していたのですが、咳止めの漢方調合を服用しながらのどがモヤモヤするときにカリンのシロップ漬けでうがいをしながら飲み下すようにしていたら、徐々に咳も収まってきました。
咳が出やすい人は常備しておかれると良いでしょう。

■ カリン酒

冬期に採取した果実5~6個を縦横6~7個位に切ってホワイトリカー1.8リットルに漬け、砂糖300~400gを加えて半年以上熟成させます。
味に苦味はありますが、咳止めとして使用します。