製剤・民間薬
民間薬
アミガサユリ
アミガサユリ(ユリ科)
生薬名"貝母(バイモ)"
■ 解説

近年、花の色が渋いのでお茶花用に一般家庭でもよく植えられる機会が多いアミガサユリですが、中国が原産地で、元々薬用として日本に渡来しました。栽培には乾燥した土壌の方がよく育ちます。



■ 形態

早春に開花します。花びらの内側には網目の紋様があり、ゆりの仲間であるのでアミガサユリの名が付けられたと云われています。全体に毛はなく滑らかで、先端がまきひげのようになっています。

■ 採取と調整

5~6月になるとアミガサユリの葉は黄色に変色して枯れ始めます。その頃に鱗形を掘り取り、根と枯れた地上部を除いてから使用します。

■ 種類

生薬として使用する貝母には、アミガサユリの他にもその他同属植物も使用されています。
アミガサユリから調整したものを淅貝母(セキバイモ)と云い、中国の浙江省に多く産することからそう呼ばれます。川貝母(センバイモ)と呼ばれるものは四川省産のものを指します。薬用上、両者は若干の違いがあるようです。

■ 薬用途

貝母は咳止め、痰きり、止血、催乳、うみ出し、利尿、鎮痛作用があるので気管支炎、肺結核、せき、扁桃腺炎、はれものなどの治療に用います。
一日量4~8gを500mlの水を加えて煎じ、約半量になるまで煮つめた液を一日3回に分けて食間に服用します。
淅貝母と川貝母では少し薬用途が異なっていて、熱があって痰が取れにくい咳の時は淅貝母を使用し、元気のない咳のときは川貝母を使うと効き目があります。
当店にも養陰清肺シロップという咳やのどの痛みによく使うお薬を市販品として置いていますが、頑固な咳や空咳に用いてとても効果があるようです。貝母には血圧降下や呼吸中枢麻痺作用も報告されていますので、使用にあたっては専門家の指示を受けるようにしましょう。