妊活・更年期 プラレバーBB
つわり
つわりとは
妊娠初期にほとんどの妊婦さんが経験します。通常は胎盤が完成する16週前後で自然に治ることが多いそうです。
一般的な症状は
・吐き気、嘔吐
・食べ物の好き嫌いの変化
・食欲の減退または増進
・頭痛、だるさ
などです。つわりの原因は現在でも不明です。ホルモンの一種であるヒト絨毛性ゴナドトロビン(HCG)の増加によるもの、妊娠により体質がアルカリ性から酸性に変わるからなど諸説あるそうですがはっきりとはしていません。精神的な要因も関係しているとも考えられています。 症状が強く出た場合、妊娠悪阻(おそ)といって頑固な嘔吐をくり返し、脱水症状や栄養失調などにより入院治療が必要となる場合があります。
西洋医学の治療
 吐き気が強いときには短期間の吐き気止めが処方されます。脱水症状や食欲不振による栄養失調が出た場合は入院して輸液療法が行われます。
漢方では?
東洋医学の治療
 漢方の原典である金匱要略は約二千年前に書かれた書物ですが、妊娠中の嘔吐に対する処方の記述があります。
 「妊娠し嘔吐止まらざるは、乾姜人参半夏丸これを主る」とあります。
また
 「卒(にわか)に嘔吐し、心下痞し、膈間に水有り、眩悸する者は、小半夏加茯苓湯これを主る」とあります。「突然に嘔吐が起こり、みぞおちに硬いしこりを感じ、胸部に水が停滞し、めまいがして、動悸を感じたら小半夏加茯苓湯を飲みなさい」という意味です。
数千年来の臨床経験の積み重ねによって、有効で無害な処方が完成したものであり、上記の2処方は今でも代表的な「つわり」に対する治療法です。
症例
症例
つわり 30代女性
症状
妊娠して最初はすぐにお腹がすいて食欲もあったが、妊娠9週くらいから、おなかが空いてくるとムカムカするということで相談がありました。食欲は落ちておらず、実際に吐いたりはしていないそうです。
経過
つわりの漢方薬として有名な小半夏加茯苓湯を服用してもらったところ症状が軽くなりました。 小半夏加茯苓湯は半夏、茯苓、生姜の三種類の生薬だけで構成されていますので妊娠中でも服用できます。(漢方薬でも妊娠中に服用を避けたほうがよいものもありますが、このおくすりは半夏、生姜が吐き気を抑えて、茯苓が体から余分な水を出してくれる効き目のやさしいおくすりです。)