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月経前症候群
月経前症候群とは
生理の前になると決まって不快な症状が現れ、日常生活にまで支障をきたすことを月経前症候群(PMS)といいます。多くの場合、生理が始まると症状が軽くなり消失するのが特徴です。また、症状があっても比較的軽く、日常生活に支障のない程度のものは、月経前症候群(PMS)と診断されないこともあります。
月経前症候群(PMS)のおもな症状は、下腹部の痛みや膨満感、乳房の痛み、肌のトラブル、むくみ、頭痛、めまい、肩こりなどの身体症状と、イライラや情緒不安定、憂うつ感、注意力の低下、睡眠障害といった精神症状があります。
生理が始まる1週間前から症状が現れる人が多いのですが、2週間前から症状が現れる人、2、3日前に集中する人など個人差があります。

月経前症候群(PMS)の発症には、生理前に増加する女性ホルモン、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響が指摘されていますが、はっきりとした原因は解明されていません。もう一つの女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)とのバランス異常という説もあります。さらに、最近では、感情に関わる神経伝達物質の量や働きに、これらの女性ホルモンが影響を及ぼして症状が現れるのではないかという説も出てきています。

西洋医学での治療
ホルモン療法
生理は女性ホルモンによってコントロールされています。その原因の説は様々に言われていますが、多過ぎるにしても、少な過ぎるにしても女性ホルモンの異常によって引き起こされるということは、一致した意見と言えます。
そこで、ホルモンを人工的に加減してあげれば症状が抑えられるのでは?というのがホルモン療法です。欧米ではかなり広く行われている療法です。月経前症候群のピルの使用もホルモン療法のひとつです。

自律神経の失調を治療する
月経前症候群(PMS)などでイライラ感や不安感の精神症状が強く現れた場合は、抗不安薬、抗うつ薬が処方されることもあります。精神状態を安定させます。
漢方では?
漢方では月経前症候群という言葉はありませんが、月経前に起こる様々な症状に対して処方を考えていきます。月経前ということで、血に関係のある瘀血(おけつ)、血虚の処方から考える場合が多いです。

1、 瘀血
女性は月経、妊娠、出産等の繰り返しにより次第に骨盤内臓器を中心に瘀血を生じやすいです。瘀血は全身の血行不良や自律神経の失調を惹き起こしやすく、月経前症候群の原因の一つであると考えられます。桃仁や牡丹皮などの生薬が入った駆瘀血剤を使うことで改善されます。
代表的処方:桂枝茯苓丸、桃核承気湯、通導散など

2、血虚
血虚とは血液の生成不足、或いは局所に於ける血の栄養作用や滋潤作用が不足している状態です。血の不足により虚熱が発生し、その熱が波及して、イライラやのぼせなどの症状を惹き起こします。虚熱なので、血を補うことで改善されます。
代表的処方:加味逍遥散、温経湯、抑肝散加半夏陳皮など