口内炎とは
口腔には常に多くの細菌が存在する。口内炎はこれら口腔の常在菌が、局所または全身の抵抗力が弱まったとき繁殖し、炎症を起こしたものです。したがって、口内炎の背後には種々の全身的な病気がひそんでいて、口内炎自体はそれらの前駆症状、あるいは一部分症状として現れる場合が多いです。その意味で、口内炎には多くの種類がありますが、歯や食物の機械的刺激の影響もあって、病状はほぼ同様である場合が多いです。
代表的なものはアフタ性口内炎で、口腔粘膜や舌、歯内に病変がみられます。原因としては単純疱疹ウイルスであることが多いですが、原因不明なものも多いです。中には悪性腫瘍であることもあり、鉄欠乏性貧血、悪性貧血、ベーチェット病、シェーグレン症候群などの全身性疾患に随伴して発症していることもあるので注意を要します。
小児でも成人でもよくみられる疾患ですが、本人にとっても不快な症候です。特に小児では痛みのために水分摂取が不能となり脱水に至ることもあるので、注意を要します。
代表的なものはアフタ性口内炎で、口腔粘膜や舌、歯内に病変がみられます。原因としては単純疱疹ウイルスであることが多いですが、原因不明なものも多いです。中には悪性腫瘍であることもあり、鉄欠乏性貧血、悪性貧血、ベーチェット病、シェーグレン症候群などの全身性疾患に随伴して発症していることもあるので注意を要します。
小児でも成人でもよくみられる疾患ですが、本人にとっても不快な症候です。特に小児では痛みのために水分摂取が不能となり脱水に至ることもあるので、注意を要します。
西洋医学の治療
まずは全身疾患や悪性腫瘍の有無を検査して、治療を行います。多くは単純疱疹のウイルスの感染なので、消炎剤のうがいと、抗ウイルス剤の塗布を行います。重症の場合は、抗ウイルス剤の内服を行うこともあります。再発性アフタといって、有病性小円型湿疹が10日前後出現し、再発するものもありますが、ステロイド剤の塗布および痛みが強い場合は鎮痛剤を投与します。かつてはビタミンB群を投与していましたが、普通の食事を取っていてビタミン不足とはなりえないので、近年はあまり行われなくなりました。 漢方では口腔や舌にびらんや潰瘍を呈するものを口瘡と言っています。また漢方の古典『金貴要略』には、口腔、眼、外陰部のびらんや潰瘍を主症状とする、現代のベーチェット病に似た病像を狐惑病(こわくびょう)と名付けて記載しています。原因を大きく三つに分けると、
- 1.
- 外感の邪熱(ウイルスや細菌感染による炎症)や飲食の不摂生、或いは刺激性の飲食物や薬物に起因するもので、黄連や黄芩、あるいは甘草を主薬とする方剤を用いて消炎。清熱をはかります。
- 2.
- 慢性病や疲労による消耗や、栄養状態の悪化、或いは津液(正常な水分)不足による口内の乾燥などによるもので、この型の口内炎は、痛みや、口内乾燥があり、再発を繰り返すものが多いです。また 難治性のものもあります。慢性病に続発したり、免疫異常を伴うものはこの型のものが多いです。滋潤と清熱を同時に行うような方剤が必要です。
- 3.
- もともと体質が虚弱で、或いは消化管の弱い人が、睡眠不足や旅行、偏食、ストレス、疲労、あるいは感冒などの後、発症する場合で、この型の口内炎に対しては、体力や抵抗力を補う人参や黄耆を主薬にした方剤を用います。
症例
歯肉炎 50代女性
歯茎が腫れて痛みがあり、歯科に行こうと思っているが土曜日なので病院が休みで、痛み止めを買いに来られました。
消炎鎮痛剤と共に豊心(建林松鶴堂の漢方薬)を勧め、一緒に服用してもらいました。 週明けにお会いしたときには痛みひいてあり、1,2回の服用で痛みは軽くなったとのことでした。漢方の服用は少し続けてもらい、また歯科受診も勧めました。
歯茎が腫れて痛みがあり、歯科に行こうと思っているが土曜日なので病院が休みで、痛み止めを買いに来られました。
消炎鎮痛剤と共に豊心(建林松鶴堂の漢方薬)を勧め、一緒に服用してもらいました。 週明けにお会いしたときには痛みひいてあり、1,2回の服用で痛みは軽くなったとのことでした。漢方の服用は少し続けてもらい、また歯科受診も勧めました。
生活習慣の注意点
口内炎は風邪をひいたり、胃腸をこわしたりするとできやすくなります。これは体力の低下やストレスなどで全身の免疫が低下すると常在菌が暴れ出すからと思われます。したがって暴飲暴食や刺激の強い食べ物は避けて、胃腸を整え、免疫力を低下させないように心がけ、規則正しい生活、食生活をただすことが基本となるでしょう。
ストレスにより悪化することも多いです、ストレス対策も心がけましょう。
ストレスにより悪化することも多いです、ストレス対策も心がけましょう。